推理小説の部屋

ひとこと書評


晩夏のプレイボール/あさのあつこ (角川文庫)

★★★  

「バッテリー」の作者が、「甲子園」に関連する10編の短編を収録。

野球選手ばかりでなく、野球を諦めざるを得なかった女の子や、野球にあこがれる男の子、 野球選手になるはずだった息子を失くした夫婦など、さまざまな形で「野球」に関係した短編が収録されています。

この短編集から触発された「グラウンドの空」という作品が書かれているそうで。 楽しみです。

(2010.06.27)


クジラの彼/有川浩 (角川文庫)

★★★☆ 

自衛隊ラブコメシリーズ第一弾。「海の底」「空の中」の番外編を含む6編を収録。

「ベタ甘ラブロマ」と著者自らが言うとおり、ベタベタなラブコメです。だが、それがいい。

表題作「クジラの彼」は、「海の底」の主人公・夏木の同僚であるハルこと冬原春臣とその彼女の話。 夏木視点では要領が良くて女性の扱いにも慣れているようだったハルが、 その彼女目線で語られると不器用でとても女性扱いがうまくは見えないところが面白いですね。

「ファイターパイロットの君」は「空の中」の光稀と高巳の話。 ドッグタグのエピソードは、もはやラブコメの域を超えてギャグマンガのレベルだと思うんですけど。

(2010.06.25)


MORNING GIRL/鯨統一郎 (講談社文庫)

★★★  

スペースアイランド「飛翔」内の人類の睡眠時間が減少していた。 そしてその影響は地球に住む人類全体にも広がっていた。 果たして人はなぜ眠るのか?そしてなぜ睡眠時間が減っているのか?

「睡眠」をテーマにした、サイエンスミステリSF。 「なぜ人間(を含む動物)は睡眠を取るのか?」 「なぜ夢を見るのか?」といった、いまだ解明されていない睡眠の謎を巡る、 様々な仮説やデータを元にしたディスカッションは面白かったのですが、 決着がちょっとトンデモに向かってしまったのは残念。 まあ、こういう仮説もあるよね、ということで。

(2010.06.22)


ジェネラル・ルージュの伝説/海堂尊 (宝島社文庫)

★★★  

「ジェネラル・ルージュの凱旋」の血まみれ将軍・速水の若き頃を描いた中編「伝説」、 「カタストロフ」を別視点から描いた「疾風」、そしてその後の物語「残照」を収録。 さらに海堂尊自身の歴史と自作解説、年表&登場人物リストまで収録した、 「海堂尊ワールド解説書」にもなってます。

相当な多作な作家だと思いますが、田口&白鳥シリーズは「イノセント・ゲリラ」以降まだ書かれていないんですね。

(2010.06.19)


狩人は都を駆ける/我孫子武丸 (文春文庫)

★★★☆ 

動物嫌いの私立探偵のもとに舞い込むのは、なぜかいつもペット絡みの依頼。 他に依頼もなく、食べるために仕方なく引き受ける探偵はいつも後悔するハメに…。

ハードボイルド風ユーモアミステリ。ペットの誘拐、連続野良猫殺し、脅迫状、 失踪、飼い主探し、とペット絡みの事件ばかり。 しかしそこは我孫子さんらしく、ペットならではのミスリードを使ったトリックも散りばめてあったり。

あとがきを読んで初めて気づきましたが、ディプロトドンティア・マクロプスの前日譚だったんですね。 徹底的に動物と相性が悪い探偵だったんですね……。

(2010.06.17)


インシテミル/米澤穂信 (文春文庫)

★★★★☆

「ある人文科学的実験の被験者」として1週間拘束されるだけで時給11万2000円がもらえる。 そんな破格のバイトに応募してきた12人の男女。 実験用の施設「暗鬼館」に閉じ込められた彼らを待ち受けていたのは、 それぞれが凶器を渡され、互いを殺し合い、それを指摘し合うという、 クローズドサークルにおける殺人・推理ゲームだった。

米澤穂信さんの作品の中では一番本格ミステリ寄りですね。 ただしミステリ的というよりはメタミステリ的ですが。

主催者側の用意した仕掛けを何とか出し抜こうとして、 結果としてそれが主催者の思い通りに進んでしまうあたりとか、 ロジックとして正しい推理ではなく、 そう信じたい仮説の方が多数決で選ばれてしまうあたり、 普通のミステリとは少し違うルールが貫かれていますね。 そのため、いわゆるクローズドサークルにおける無差別殺人物と比べると、 温度が違うというか、一歩引いたところから見ているような、 不思議な感覚にさらされます。

最後一部ネタバレになってしまうので反転。
4日目から「監獄」に入れられた岩井(その時点から時給は780円になる)の報酬総額が、 なんでほぼ7日間フルに過ごした渕や須和名とほとんど同じなんだろうと不思議だったんですが、 岩井は殺人を犯しているから犯人ボーナスで2倍になるんでしたね。納得しました。

(2010.06.12)


パズルの軌跡 瑞穂沙羅華の課外活動/機本伸司 (ハルキ文庫)

★★★  

神様のパズルの続編。 精子バンクから生まれ、量子コンピュータを開発した天才美少女物理学者・瑞穂沙羅華。 前作の事件をきっかけに、普通の女子高生・森矢沙羅華に戻ろうとしていた彼女だったが、 綿貫基一が持ち込んだ依頼をきっかけに、「ノアスの園」への潜入捜査へと足を踏み入れるのであった。

沙羅華さんのツンデレ度増強。加速器を用いた人格改造システムなどハッタリも相変わらず効いてます。 沙羅華と綿さんの凸凹コンビもなんかいい感じですね。

(2010.06.10)


朝日のようにさわやかに/恩田陸 (新潮文庫)

★★★☆ 

「図書室の海」に続く2冊目の短編集。 ホラー、ミステリ、ファンタジー、SF、エッセイ、等バリエーション豊かでページ数もバラバラの作品が収録されてます。

「水晶の夜、翡翠の朝」は《三月》理瀬シリーズの番外編。理瀬のパートナー・ヨハンの悪い顔が見られます。

「あなたと夜と音楽と」はアンソロジー「『ABC』殺人事件」収録作品。見立てがポイント。

「冷凍みかん」はなんともスケールの大きなSFホラーで面白かったです。

「淋しいお城」は童話のようですが、幼い子供が読んだらトラウマになりそうな話ですね。

他にも色々なテイストの全14編を収録。

(2010.06.02)


1950年のバックトス/北村薫 (新潮文庫)

★★★★ 

様々な媒体に掲載された短編23編を収録した短編集。 ショートショートといっても良い作品や、ホラー、ちょっとクスリと笑える物、 落語風本格ミステリ論、などなどバリエーションに富んだ作品を収録。

同じ人物が見る人の視点によってこんなにも変わるのかという「百合子姫・怪奇毒吐き女」や、 お婆ちゃんの意外な過去が明らかとなる表題作「1950年のバックトス」、 長編でおなじみのメンバーのその後が語られる「ほたてステーキと鰻」など、 楽しめました。

(2010.05.30)


赤い夢の迷宮/勇嶺薫 (講談社文庫)

★★★☆ 

ジュヴナイル系ミステリの名手・はやみねかおるが、「勇嶺薫」として書いた初の作品。

第1部の小学生のパートは「はやみねかおる」っぽい、小学生の冒険譚。 しかし幕間のパートで、それぞれの現在が語られると、 挫折や失望やら、なかなか思い通りにならない現実を突きつけられるようです。

第2部の「そして誰もいなくなった」パートもかなりダークですけど、 それよりも過去の告白パートの方がよっぽど怖かったり。 なるほど、これは「はやみねかおる」名義では書けないだろうなあ。

(2010.05.29)


温かな手/石持浅海 (創元推理文庫)

★★★☆ 

それぞれのパートナーと同居しているギンちゃんとムーちゃんの兄妹は、実は人間ではない謎の生命体。 宿主のパートナーの過剰なカロリーを吸い取り生命エネルギーとする。 宿主の心が清らかなほど「美味しい」エネルギーとなるため、 宿主が殺人事件に遭遇した時に、魂が濁らないように速やかに謎を解き明かす、 という一風変わった名探偵となる。

ちょっと変わった設定のミステリ連作短編。 推理のスタイルとしては、証言だけで解明する安楽椅子的だったり、 現場に居合わせて即効で推理するパターンだったり、 根拠はない妄想推理だったり、と色々ですが、 どれも十分ミステリしてます。

まあでも何と言ってもギンちゃん・ムーちゃんと、それぞれのパートナーとのやり取りが楽しいキャラクタ物としても楽しめますね。 最初はギンちゃんパート・ムーちゃんパートが別々に現れるので、 やがて両者が会うシーンが楽しみになって読み進めてしまいました。

しかし何でこんなヘンテコな設定を思いついたんだろう…と思って、 あとがきを読んで納得しました。 全く本格好きってのは、変なところにこだわりますねえ。

(2010.05.20)


PLAY/山口雅也 (講談社文庫)

★★★☆ 

「遊び」をモチーフにした4編の短編を収めたホラー短編集。 天才外科医の裏の顔は…?「ぬいのファミリー」
家族全員の双六の果てに明らかになる秘密とは…?「蛇と梯子」
引き篭もりによるリアル隠れ鬼の結末とは…?「黄昏時に鬼たちは」
家族をターゲットにしたRPGの末に現実とゲームの境目がわからなくなり…「ホーム・スウィート・殺人(ホミサイド)」。

オチの読めなさという点では「黄昏時に鬼たちは」が一番意外度が高かったですかね。 「蛇と梯子」のオチも好きです。

(2010.05.15)


裁判員法廷/芦辺拓 (文春文庫)

★★★☆ 

「十三番目の陪審員」の姉妹編とでも言える作品。 あちらが架空の「陪審員制度」復活のパラレルワールドを舞台にしていたのに対して、 こちらは現実に2009年から導入された「裁判員制度」を基にしています。 気の強い女検事と森江春策弁護士の対決。 審議の果てに裁判員に指名された「あなた」が下す結論とは…?

法廷物、しかも検事による事件の説明から入るわけで、 全ての捜査は行われて証拠も出揃っている状態で、 それでもミステリ的などんでん返しを仕掛けるというのは、 かなり難しいと思いますが、うまくやってのけていますね。 しかも3本並んでいるから、これまた効果的に効いています。

しかし森江春策が弁護士という設定が、こうまで効いてくるとはねえ。

(2010.05.14)


光と闇の旅人I 暗き夢に閉ざされた街/あさのあつこ (ポプラ文庫ピュアフル)

★★★  

あさのあつこの新シリーズ。少年が主人公の作品が多いあさのさんですが、 珍しく少女が主人公。引っ込み思案な少女・結祈(ゆき)は、闇の力と戦う運命へと巻き込まれていく…。

二卵性双生児の弟・香楽との関係性が、いかにもあさの作品らしい感じ。 全三巻らしいので、楽しみにしておきます。

(2010.05.11)


蒼林堂古書店へようこそ/乾くるみ (徳間文庫)

★★★☆ 

100円の売買で珈琲一杯サービスつき、という蒼林堂古書店。 店長の元官僚・林雅賀、同級生でバツイチの大村龍雄、高校生の柴田五葉、 小学校教師の茅原しのぶ。毎月集うミステリファンの間で語られる謎の数々。 そしてしのぶ先生が売買する本に秘められた秘密とは?

いわゆる「日常の謎」系の作品ですが、 テーマ別のミステリの紹介にもなっているという、 いかにもミステリ好きが書いた感じの作品。 全編通しての連作短編としての仕掛けもありますし、 本編の後日談が合間の「ミステリ案内」にて明かされるという仕掛けも面白いですね。

(2010.05.11)


ふたつめの月/近藤史恵 (文春文庫)

★★★☆ 

22歳となった久里子、契約社員から正社員にしてもらった喜びも束の間、 僅か2ヶ月で解雇されてしまう。しかし元同僚に会って話をするとどうも噛み合わない。 どうやら自分から辞めたことになっているらしい? そんな折、犬の散歩中に歩道橋の上であの赤坂老人と再会し…。

「賢者はベンチで思索する」の第2弾。 全3話収録。ですが、今回は謎というよりも、久里子の身辺の動きが激しすぎて、 そっちに興味が行ってしまいますね。解雇されて無職になり、 恋人にしたいと思っていた男の子にはライバルの幼馴染が登場し、 その彼はイタリアに料理人修行に行ってしまい…と怒涛の展開。

そしてまた赤坂老人は、どこへともなく消えていくのでした。

(2010.05.08)


ミステリは万華鏡/北村薫 (角川文庫)

★★★  

北村薫さんのエッセイ集。「本格ミステリ原理主義者」らしく、 本格ミステリへのこだわりと愛に溢れた一冊になっています。

正直、中でネタバレされている作品はほとんど読んでないんですけど(本人の作品除く)、 それでも面白いと思わせるだけの文章ってのは、 やはり作品に対する愛があればこそ、なんでしょうかね。

(2010.04.29)


南方署強行犯係 黄泉路の犬/近藤史恵 (徳間文庫)

★★★  

南方署強行犯係第2弾。珍しく暇だった南方署強行犯係に突如入った強盗の報。 姉妹を刃物で脅した犯人が盗んだチワワの行方は知れず、しかし2ヶ月以上経って、 全く別の事件として姿を見せるのであった。

ペットを愛してしまったが故に起こる悲劇。まさに地獄絵図。 ペット好きの人には辛いかも知れませんね。

ツンデレ上司・黒岩さんの家庭の事情やら、會川兄弟の報われない恋の行方とか、 登場キャラの楽しみ方もできるシリーズですね。

(2010.04.28)


十三番目の陪審員/芦辺拓 (創元推理文庫)

★★★☆ 

もし日本に陪審員制度があったら?というパラレル近未来を想定した作品。 被告となるのは、架空の殺人事件の容疑者として冤罪の実態を取材する「人口冤罪」計画の犯人役に志願した男。 しかし架空の事件だったはずが、全く身に覚えのない実際の強姦殺人事件の容疑者となってしまい…。

個々のトリックはともかく、なんでこんな大掛かりな仕掛けが…という感じを受けますが、 そこにもちゃんと答が用意してあるあたりはさすがですね。

(2010.04.25)


λに歯がない/森博嗣 (講談社文庫)

★★★  

Gシリーズ第5弾。完全に施錠されていた研究所内の施設で4人の身元不明の射殺死体が発見された。 彼らには全て死後歯を抜かれており、ポケットには「λに歯がない」と書かれたカードが入っていた…。

シリーズ内で必ず一本はある変化球的作品、に相当するのでしょうか? 徐々に真賀田四季の存在感が強くなり、保呂草の影がちらつき、萌絵の過去のトラウマが少しずつ明らかになったり、 シリーズ全体の構成に関わる仕込みなんでしょうかね。

(2010.04.22)


ランナー/あさのあつこ (幻冬舎文庫)

★★★  

長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の碧李。 しかし父は家を出て行き、気丈に振舞っていた母は引き取った義理の妹を愛せない。 そんな家庭の事情から一度走ることを止めようとするのだが…。

「バッテリー」もそうなんですが、勝負そのものよりも、 そこに至るまでの心理や、周囲の人間との関係をじっくりと描いたスポーツ青春小説。 で、勝負そのものは描かれずに終わってしまうので、 「バッテリー」と同じくそこが不満ですね。 また、スピンオフ短編集みたいなので続きが書かれるといいんですが。

(2010.04.18)


四畳半神話大系/森見登美彦 (角川文庫)

★★★★ 

冴えない大学3回生の私。四畳半のアパートに訪ねてくるのは悪友の怪人・小津ばかり。 黒髪の乙女と仲良くなるバラ色のキャンパスライフはどこへ行った? 思えば新入生のあの時、別の道を選んでいれば…。

4話あるのですが、これが「もしあの時別の選択をしていたら」というifの並行世界を描いています。 しかし途中経過は色々あれど、結論はほとんど変わらないところが何ともおかしいですね。 どのルートを採っても、水槽は水漏れし、カステラを貰い、占い師の老婆は「コロッセオ」が好機だと告げ、 明石さんは凛々しく、魚肉ハンバーグはまずく、猫ラーメンはおいしく、モチグマンはプニプニし、 香織さんは誘拐され(あるいはされそうになり)、幻の亀の子束子は手に入らず、 羽貫さんは酒癖が悪く、蛾は大量に発生し、小津は鴨川に落ちて骨折するのです。

ラストの「八十日間四畳半一周」が一番SF的ですが、これで他の編にあった少し不思議な出来事の種明かしになっているのもうまい構成です。

(2010.04.13)


ミハスの落日/貫井徳郎 (新潮文庫)

★★★  

外国を舞台とした5編の短編から構成された短編集。

巨大製薬会社の会長から「会いたい」と言われミハスまでやって来たジュアン。 果たしてその目的とは?「ミハスの落日」。

レンタルビデオ店に勤める冴えない男・ブラクセン。 彼に優しく接してくれた常連客・クリスをストーキングし始めるが、 ある日彼女は死体となっていた…。「ストックホルムの埋み火」。

保険会社の調査員の元に入ってきた依頼は、 3人の夫を立て続けて事故で失った未亡人に関する調査だった…。「サンフランシスコの深い闇」。

ジャカルタで3ヶ月前から発生している連続娼婦殺人事件。 夫に逃げられ多額の借金を負い娼婦となったディタは、日本人の客・トシと出逢う。「ジャカルタの黎明」。

美しい妻と2人の子供に恵まれ、旅行ガイドとして幸せの絶頂にあったマハムードを襲った悲劇とは…。 「カイロの残照」。

現地取材して書いているだけあって、描写が微に細に入ってますね。 「サンフランシスコの暗い闇」で、 いちいち英語で韻を踏んだ会話がなされているところなんか、 翻訳物かと思うほど。 また、それぞれ大小の違いはあれど、しっかりと「どんでん返し」が用意してあるところは、 さすが貫井さんですね。

(2010.04.06)


川に死体のある風景/歌野晶午・黒田研二・大倉崇裕・佳多山大地・綾辻行人・有栖川有栖 (創元推理文庫)

★★★  

e-NOVELS作家6人が、「冒頭で川に死体が流れてくる」という縛りの元に書いた、 略称「川ミス」アンソロジー。

実は死体ではない、超常現象?、川ミスというより山ミス、異国のマフィアの物語、 怪奇幻想譚と思わしき変化球、江神アリスの完全安楽椅子物、 と同じテーマでもなかなかのバリエーション。それぞれの個性が出ていて楽しめました。

個人的には、こういう形で江神アリスの短編が読めるとは思っていなかったので、 ちょっと嬉しかったり。

(2010.04.02)


←ひとこと書評・インデックス
←←推理小説の部屋へ
→自己満・読破リスト
→推理小説関連リンク
!新着情報

↑↑趣味の館へ

KTR:ktr@bf7.so-net.ne.jp