★★★
第6弾。田鶴に帰ることにした圭寿。一方、お吉は静門院の元で女中となり……。
この作品のヒロインは、静門院とお吉ということで、ファイナルアンサー?
(2015.12.27)
★★★
第5弾。闇神破の毒にやられた伊月だったが、すんでのところで燦が助けに入る。 果たして刺客の正体は誰なのか……。
黒幕かと思われた静門院ですが、どうやら味方サイドになりそうな雰囲気。 これまで攻められっぱなしだった圭寿サイドが、反撃に移るフェーズになりそうです。
それはともかく、戯曲の方も気になりますね。
(2015.12.19)
★★★☆
本格ミステリの偏愛者(マニア)であるノリリンが、最新科学の知識を総動員して、 「ノックスの十戒の第5項『中国人を登場させてはならない』は特異点だ」 「クイーンの国名シリーズで『読者への挑戦』が登場しない『シャム双生児の謎』は特異点だ」 といった大胆な仮説を元に、思いっ切り本格SF(本格的なSF、という意味ではなく、 本格ミステリを題材にしたSF)に挑んでみた作品。
量子力学やら、光学異性体やら、ブラックホールホログラム理論やら、 結構ガチの最先端科学取り入れていて、理系の本格マニアくらいじゃないと楽しめないんじゃないかと思うんですが、 まあ雰囲気だけでも面白いのかな。
今回の文庫化に当たって、「バベルの牢獄」だけ電子書式化は見送られたみたいですが、 なるほど電子書式に出来ない作品、というのも存在するんですね。よくわかりました。
しかしこれが「このミス1位」ってのはどうなんだろうな。 あくまで変化球、という気がするんですが。
(2015.12.19)
★★★
ちょい後味悪目の短編を集めた短編集。
後味悪目というか、最後の一文まで読んだ時にちょっと背筋がゾワッとする感じ、といったところでしょうか。
中ではやっぱり、書き下ろしの「スイッチ」が良かったです。
(2015.12.13)
★★★
完結した「NO.6」の後日譚……のはずが、新しい物語へのプロローグ?
どうもすんなりと終わら気はないようで、紫苑は新生NO.6のトップに君臨しそうだし、 NO.6から出て行ったネズミが出逢ったお調子者のおっさんは、紫苑の父らしいし、 彼がキーマンとなって、二人を再び結びつけることになるんでしょうか。
(2015.12.09)
★★★☆
「密室殺人ゲーム」シリーズ第3弾。元々3部作構想のようですが、 これは番外編、という位置づけのようです。
これまでクローズドな空間で行われていた「密室殺人ゲーム」が、 オープンなネット空間に意図的にばら撒かれたら一体どうなるのか?? という思考実験のような作品。
寡作な作家だと、シリーズ物書いている間に、どんどんテクノロジーが進歩しちゃう、 っていうことありそうですね。
(2015.12.08)
★★★☆
一言要約……「とある復讐の超電磁砲(レールガン)」。
元は短編だった「猛射つ」を、大幅加筆修正の上、長編に仕立てた一篇。 「猛射つ」は振り仮名が無いんですが、「うがつ」かな?
レールガンの使い方、湯川が断言していたくらいだからもう一捻りあるのかな、 とちょっと期待していたんですが、それはそのまんまだったんですね。 そこだけちょっと残念だったかな。
(2015.12.05)
★★★☆
探偵ガリレオシリーズの短編集。元々「虚像の道化師」と「禁断の魔術」という、 2冊の短編集単行本だったものを、1冊に再編したらしいです (ただしその中の「猛射つ」を長編化して、「禁断の魔術」という別の文庫になった模様)。
テレビシリーズで既に取り上げられていたネタもあったりして(「幻惑す」「心聴る」)、 結構最新ネタを使ってたんだなあ、と。
物理学で犯人の仕組んだトリックを見抜く、という基本スタイルが多い中、 物理学的な考察の一点突破で真相を見抜いた「偽装う」の鋭さにはやられました。
(2015.11.28)
★★★
連続猫殺し事件を解決しようと芳雄ら5人の小学生で結成された浜田探偵団。 そんな芳雄と同じトイレ当番になった謎の転校生・鈴木太郎は、 自らを神様と名乗り、犯人の素性を告げる。
子供向け(にも読める)「ミステリーランド」の企画の中の一つとして書かれたらしいですが、 この結末とか、小学生にとってトラウマにならないだろうか、という懸念が……。
結局神様は本当だったのかどうだったのか、この結末が正しいとすると、 あの途中の推理は何だったのか、とか、こんな短い中にも、ちゃんと麻耶雄嵩っぽさが出てますね。
(2015.11.24)
★★★★☆
互いをニックネームで呼び合う四人がカラオケボックスに集って行われた結団式。 その目的は、互いのターゲットを交換し合って行われる四重交換殺人だった。 しかし計画は思わぬハプニングから破綻の様相を見せ……。
「交換殺人」という、ある意味本格では手垢がついたような題材でも、 プロット次第でここまで面白くできるんですね。
倒叙要素あり、叙述要素あり、犯人側に感情移入しても、法月親子側に感情移入しても、 どちらの視点でも楽しめるようになってますね。
(2015.11.17)
★★★☆
「三匹のおっさん」の続編。レギュラーキャラの掘り下げエピソードが多かった感じですかね。 1話目とか、三匹何もしてないし。
ドラマ版では1stシーズンから登場していた「偽三匹」は、最後のエピソードで登場。
(2015.11.16)
★★★
第二次世界大戦での原爆投下が一ヶ月遅れたために、北海道がソ連に占領され、 「日ノ本共和国」として分裂したパラレル日本。 探偵業が禁止された世界で、探偵の両親の元育ったソラこと空閑純(それずみじゅん)が、 探偵として目覚めるまでの物語。
有栖川有栖の新境地って感じですね。パラレル日本の鬱屈した空気感と高校生たちの息苦しさが伝わってくる中、 メインとなる本格バリバリなトリックが浮いている感じもしますが、 そこがこのシリーズの持ち味なんでしょうね。
(2015.11.08)
★★★
「ケルベロスの肖像」で完結したかと思われた、田口&白鳥コンビシリーズの、真の完結篇。
病理医の検体取り換え?事件がメインですが、 そちらよりも田口センセの成り上がり物語完結篇、って感じの意味合いが強いですね。 ジェネラル・ルージュやらスカラムーシュやらが、 これまでのキャラが集まって「予演会」を行うところは、 これまでの歴史の積み重ねを感じて、グッと来ました。
(2015.11.03)
★★★
「人間」シリーズ、最終章「零崎人識の人間関係」。その最終4作が同時に刊行。 これはその第一弾、「匂宮出夢との関係」。
零崎人識は、匂宮出夢に頼まれ、何故か狂戦士「西条玉藻」と共に、 玖渚家の長男・玖渚直の暗殺に挑む。待ち受けるのは、直木飛縁魔、直木泥田坊、直木煙々羅の直木三銃士。
ジグザグがいいところで現れたり、最悪が絡んで来たり、と賑やか。 しかし、そうか、これが小さな恋の物語なのか。
直木飛縁魔は、一回きりのゲストキャラとしてはもったいないくらいのキャラでした。
(2015.10.31)
★★★
西澤保彦さんのノンシリーズ短編集。犯人当てあり、パスティーシュあり、 と良く言えばをすればバラエティ豊か、悪く言えばまとまりのない短編集です。
シリーズとしてのまとまりはありませんが、「状況の不可思議さ」と、 「それに輪を掛けた動機の不可解さ」という点は共通しているかも。 一応、真相が明かされるのですが、例によって証明されない妄想推理の段階で終わっていて、 必ずしも本当かどうかはわからない、けどそう考えるしかないよね、というところに落ちてます。
(2015.10.28)
★★★
メルカトルの短編集第2弾。ミステリのルール的に反則では??と思われるような作品ばかりを集めた異色の短編集になってます。
どの作品も、単発だと「なんじゃこりゃ?」という感じですが、 これだけ集まるとそれはそれで圧巻ですね。 どんな無茶苦茶な結末でも、「メルカトルが言うんじゃしょうがない」 という気にさせるのも、このキャラクターの魅力なんでしょうか。
(2015.10.24)
★★★★☆
空巣に失敗した3人組が辿り着いた廃屋。そこはかつて悩み相談をしていた雑貨屋、 「ナミヤ雑貨店」だった。すでに廃業しているはずの郵便口から、悩み相談の手紙が舞い込む。 それは、30年の過去から届いた手紙出った……。
全5章から成っていて、(最終章を除いては)それぞれの章が独立した連作短編集としても楽しめますが、 登場人物のクロスオーバーさ加減がハンパではないです。 視点も3人組視点だったり、相談者視点だったり、はたまた元祖ナミヤ雑貨店だったり、 と飽きさせません。伏線の張り方も見事で、読後感も爽やか。
(2015.10.20)
★★★☆
前作「犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題」から5年以上掛かってまとまった、 短編集第2弾。天秤座から魚座までの6編の短編を収録。
ああ、本格ってこういう感じだよね、という安心感がハンパないです。
(2015.10.18)
★★★
火神&有栖シリーズの中編集。 中編「オノコロ島ラプソディー」と「高原のフーダニット」、 および十篇のショートショートからなる異色作「ミステリ夢十夜」を収録。
結構トンデモなトリックにも挑戦してたり。 「ミステリ夢十夜」は作中の作家・有栖川有栖の潜在意識が垣間見れるような感じです。
(2015.10.18)
★★★☆
ノンシリーズ短編集。
「ギア」の「セミンゴ」のわけわからなさにヤラレたんですが、 これ続編があるんですね。
(2015.10.18)
★★★
シリーズ第3弾。
ラストの「さよならはディナーのあとで」というタイトルからすると、 これで終わりなのか??と思ったんですが、 上司の風祭警部がいなくなった以外は 別に続きを書けないような感じでもないですね。
(2015.10.18)