音楽の部屋
1998邦楽ベストセレクション
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今年ももう終わりですね。早いですね〜。
というわけで、今年も独断と偏見で選んでみました。
10曲の順位は特にありません。
総評
- winter fall/L'Arc〜en〜Ciel
- 今年は大活躍のラルクでした。この「winter fall」から始まり、
アルバム「Heart」、「DIVE TO BLUE」、そして
「HONEY」「花葬」「浸食 LOSE CONTROL」の3枚同時リリース、
「snow drop」「forbidden lover」の連続リリース。
シングルだけで7枚! しかもどれもがクオリティ高い作品に仕上がっていたのは見事でした。
で、どの曲を選ぼうか迷ったんですけど、私的には「winter fall」
を選びました。透明感・疾走感と言った感覚がよく出てる曲だと思います。
しかしラルクの曲は人によって好みが違うので難しいですね。
多分昔からのファンの人は「花葬」「浸食」「forbidden lover」
あたりの曲が好きなんじゃないかなあ。
- Time goes by/Every Little Thing
- 97年、1stアルバム「everlasting」の大ヒット(200万枚超)
で一躍ブレイクした、という感のあったELTですが、
シングルでミリオンセラーはありませんでした。
が、それまでの打ち込み主体のアップテンポな曲調から一転、
スローバラードのこの曲が、
160万枚の大ヒット。ELTの代表曲となり、
これを含む5枚のシングルを収録した
2ndアルバム「Time to Destination」
は400万枚に迫りそうな勢いで売れました。
しかしこの曲自身は結局一度もオリコンチャートで1位を取ることはできませんでした。
上に「White Love/SPEED」がいたんだっけ?
ただ、ELTはこのシングル以降、いまいちパッとしないんですよね。
どうもZARDっぽい曲が多くなってしまって。
ELTはELTらしく、
たまには初期の2曲のような打ち込み主体の曲も歌って欲しいんですけど。
とりあえず、年明け第1弾シングルはまたスローバラードだそうです。
前作を越えるのは難しいぞ。
- 粉雪/CURIO
- CURIOの曲には元気系としっとり系の2パターンあるようですが、
この曲はしっとり系の曲としては最高峰ではないでしょうか?
いや、そんなに他の曲を知ってるわけじゃないんで
そんなに断定的なことは言えないんですけど、
いい曲だなあ。
- 強く儚い者たち/Cocco
- 今年ブレイクしたアーティストの一人でしょう。
沖縄のユタ(巫女)の家系出身のCocco。
その不思議な存在感と声量、
そしてどこか毒を含んだ独特なセンスの歌詞。
なにしろ、髪を切ってしまって切るところがないからって、
腕を切っちゃいますからね(「Raining」より)。
そんなCoccoですが、とりあえずこの曲を選びました。
- 長い間/Kiroro
- 沖縄出身アーティスト。「癒し系」とか呼ばれてるようですが、
それまでの売れ線からは程遠いルックスと曲調。
でもジワジワと売れて、ミリオン達成しました。
恐らく「総売り上げ枚数−初動売り上げ枚数」でランキングを作ると、
98年のトップになるのはこの曲でしょう。
- 冷たい頬/スピッツ
- なんか淡々としてる中に愛情が詰っていると言うか、
うまく言えないんですけど、せつなくて曲調と歌詞のマッチングが素晴らしいです。
「さよなら僕のかわいいシロツメクサよ」なんて歌詞、
マサムネ君じゃなきゃ書けませんよね。
- つつみ込むように…/Misia
- 今邦楽界には間違いなくR&Bブームが起きていますが、
その火付け役となったのは間違いなく彼女でしょう。
やっぱ衝撃的でしたね。
- There will be love there〜愛のある場所〜/the brilliant green
- ブリグリも今年ブレイクしたアーティストの一つですね。
それまで英語詞ばかり歌っていたらしいのですが、
この曲でいきなりブレイク。
それまでの2曲はオリコンでも「データ無し」だったのに(笑)
(オリコンでは100位以内に入らない曲はデータ無しになるみたいです)。
しかしこの曲が主題歌だったドラマは低視聴率のために打ち切りになったんですよね。
ドラマの人気と主題歌の売り上げは必ずしもリンクするわけではないということを証明してくれました。
「虎は死して皮を残し、ドラマは死して主題歌を残す」
- 夏色/ゆず
- ストリートパフォーマンスから生まれたフォークデュオ・ゆず。
既にミニアルバム2枚を出してましたが、この曲で一気にブレイク。
懐かしさ、爽やかさ、スピード感を感じさせる素晴らしい曲ですね。
こういう元気のある曲もよいですが、しっとりした曲もまた良しです。
- THUNDERBIRD/T.M.Revolution
- すっかり「風と派手な衣装」が定着したT.M.R.でしたが、
シングルでは初のバラードで勝負してきました。
まあ、これは次の「Burnin' X'mas」を際立たせるための戦略なのかも知れませんけど、
T.M.R.史上に残る名曲だと思います。
でも「Burnin' X'mas」も好きです(どっちにしようか迷った)。
なんかこうしてみると今年の前半に出された曲が多いですね。
そうしてみると後半は不調だったのかなあ?
次点
トップ10との差は紙一重の曲です。
- 桜/川本真琴
- 師匠(?)の岡村靖幸と同様に寡作な作家となってる川本真琴ですが、
久しぶりに出したシングルは相変わらず川本真琴らしいナンバーでした。
詰め込み過ぎと言った歌詞と独特のリズムで、
カラオケ難度高し。しかしこれ出して以降また沈黙してますね。
果たして2ndアルバムが出るのはいつのことやら。
- 夏の魔法/PEPPERLAND ORANGE
- ペパランのデビュー曲。ポカリスエットのCMで流れていながら、
曲名も歌手名も一切表示されないので、「一体あの曲は?」
って感じでなかなか見つけるのが大変でした。
もっと宣伝すれば、もっと売れた曲だと思います。
- フェンス/PARADISE LOST
- ドラマの主題歌でした。なんかこの曲以降あまり耳にしなくなってしまいましたね。
なんかメンバーが変わったとか聞きましたが、
どうなったんでしょう?
- GLORY DAYS/D-LOOP
- D-LOOPもこの曲以降全く音沙汰がありませんね。
今年中にアルバムが出る、って聞いてたのにそれも出ないし…。
- ロマンス/PENICILLIN
- アニメ「すごいよ!マサルさん」の主題歌。
そのオープニング映像とのマッチングが素晴らしすぎました。
- 夜空ノムコウ/SMAP
- 上半期のシングルNo.1売り上げ曲。
SMAPの歴代の曲の中でも一番の出来でしょうね。
ただ、音楽番組で歌う際にキムタクのパート以外全部口パクなのは…。
- Automatic/宇多田ヒカル
- '98の最後を締めくくるにふさわしい大型新人がデビュー。
なんとCDTVでは初登場で5位、という快挙です。
今後の活躍が楽しみですね。
今年は新人の台頭がめざましかったように思います。
厳密には今年デビューした新人ではないグループも含まれますけど、
今年ブレイクした、という意味でくくると、
Misia、Kiroro、Cocco、the brilliant green、ゆず、
そして最後の宇多田ヒカル。
Kiroro、ブリグリはジワジワとチャートを登って行って1位になり、
ミリオンを達成しました。
来年以降の活躍が楽しみです。
そして傾向として目立ったのが、まずシングルの同時・連続リリース、
GLAYの2枚同時リリースに始まり、ラルクの3枚同時リリース、
globeの4枚連続リリース、ラルクの2週連続リリース、
T.M.R.の1月に2枚リリース、鈴木あみの4ヶ月連続リリース、
ZARDの2枚同時リリース……。
まあいい曲ができたらC/Wや両A面にするのはもったいないので、
リリースしてしまうというのもわからないのではないのですが
(実際、売れるしなあ)。でもその月のヒット曲集めると、
同じアーティストのばかりになってしまう、というのもちょっとねえ。
もうこの手は流行らないでしょうね、99年は。
そしてもう一つの傾向としてはベストアルバムの乱発があります。
不景気の時にはベストアルバムを出しておく、
というのがレコード会社の戦略らしいのですけど、
それにしても今年は出ましたねえ。
B'zの「Pleasure」「Treasure」の2枚を筆頭に、思いつくだけでも
サザン、ユーミン、DEEN、広瀬香美、THE YELLOW MONKEY、TRF、COMPLEX、
そして最後にまだ2年なのにSPEEDまで。
長いことやってる大御所が出すのと、
レコード会社を移籍した時に前のレコード会社がとりあえず版権を持ってるので出しとけ、
みたいな感じで出すのと、両パターンあるような気がします。
前者のなかでも、B'zの「Treasure」はファン投票の上位を収録する、
という企画の勝利だと思いました(商売上手、ともいう^^;)。
怖いのは、この反動で99年ちっともアルバムが売れないんじゃないか、
という懸念ですね(というか、単にベストアルバムの売り上げを除くと、
非常に落ち込むように見えると思う)。
力のあるオリジナルアルバムの登場を期待したいですね。
あと目立ったのが、TV番組の企画物から出てきたアーティスト(?)。
オーディション番組のASAYAN系のモーニング娘。、鈴木あみ、浜崎あゆみ、
等はまあアーティストと呼ぶことにやぶさかではありませんが、
完全に番組の企画と密着してるポケット・ビスケッツ、ブラック・ビスケッツ、
野猿などのグループも活躍しましたね。
ポケビ・ブラビは番組ごと紅白に出てしまいましたからね。
で、98年最後の「企画物」シングルがSomething ELseの「ラストチャンス」です。
彼らほどのアーティストにこんな企画が果たして必要だったのか?
うーん、でもその前のシングルは500位台だっていうしなあ(プラネットチャート調べ)。
良いアーティストが知られていないがために売れない、
という哀しい現実があります。
しかしそれを視聴率しか考えてない番組の企画に利用されてしまう、
というのもなんか悔しい。
個人的にあのTプロデューサの手法はあざといしくどいしで好きでないのですが、
それを差し引いても素直に応援する気になれないんです。
うーん、最後の部分は99年の部分のような気がしてきた。
まあ、いいや。とにかく単にドラマ主題歌ならば売れる、
という時代は終わって、
プロモーションでもいろいろ工夫が必要になっているようですね。
99年も各社いろいろ知恵を絞ってくるんでしょうね。
(1999.01.03)
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