漫画の部屋
ジャンプの部屋・赤マルジャンプ2006 WINTER感想
表紙は銀魂。カバーイラストメンコ付き。その他、REBORN!のポスターがついてます。
とりあえず、武装錬金ピリオドの感想だけ先に載せます。
後の作品は時間があれば。
(2006.01.16)
残りの作品についても追記しました。
(2006.01.18)
武装錬金ピリオド/和月伸宏
- 本当の本当に完結編。巻頭カラー65P。
- 錬金戦団最後の仕事、ホムンクルスの殲滅ミッション。
その最後の詰めであるパピヨンの研究所へ向かう斗貴子さん達一行。
この戦いを現在進行形の軸にして、随所に回想シーンを挟んだ構成になってます。
- いやあ、あの放り投げ気味の「ファイナル」から、よくぞここまでまとめたものですね。
とりあえずハッピーエンドにまとめていて、
- 以下、解決した伏線をリストアップ:
- 月に行ったカズキとヴィクターの勝負の行方
- 人食いを止めたパピヨンの変化の意味と結末
- ヴィクトリアとアレキサンドリアの結末
- 「白い核鉄」の精製は完成するのか?
- 千歳と毒島の武装錬金
- カズキ(たち)はどうやって月から戻るのか
- ヴィクターの武装錬金「フェイタルアトラクション」の特性
- 剛太の恋の行方
- カズキとパピヨンの決着
- いやあ、よくこれだけの内容を詰め込んだなあ。
毒島の素顔が明かされなかったのはちょっと残念でしたが。
しかしガスマスクの武装錬金って見たまんまですね。
- 千歳の武装錬金はレーダーの武装錬金・ヘルメスドライブ。
索敵と、2人(千歳+1人)までの瞬間移動ができるようです。
旧チームの火渡・防人・千歳の3人組は、
攻撃・防御・索敵&移動、と非常にバランスの取れたチームだったんですね。
- ついにバスターバロン・宇宙へ。
ここまでやってくれればGUN BLAZE WESTの男爵も本望でしょう。
- 単行本は春発売で、特別読切も収録。これって書き下ろしでしょうか?
それともまだ単行本に収録されていない読切のことなのでしょうか。
武装錬金は「ファイナル」分まで既に前の巻に収録されちゃってますから、
1冊分集めるのは結構大変だと思うのですが。
BUG/西嶋賢一
- 「銀魂」の空知英秋先生のアシスタント経験のある、西嶋賢一先生の作品。
- 10万分の1の確率で生まれる人類の突然変異・BUG。
その特殊能力による凶悪犯罪が頻発している世界の物語。
- 華のある絵、というのでしょうか。個性的で、特に大ゴマの使い方などにセンスを感じます。
- 内容は特殊能力バトル、という感じで、あまり独自性を感じなかったのが残念。
力を持ったマイノリティの迫害と苦悩、というエスパー物の定番のテーマを扱ってるんですが、
まあありがちな展開だったかなあ、という感じ。
能力バトルとしてはそこそこ楽しめました。
ジュウオウムジン/水野輝昭
- 額に肉球を持つ少年が、百獣の王として認められるために、百匹の動物の「署名」を集める話。
- 少年漫画らしい絵柄で、デフォルメも利いていて読みやすいですね。
- 署名を集めた動物の能力を使うことができる、とかパワーアップ要素も入っていて、
少年漫画としてよくできたプロットです。
もしコロコロだったらこのまま連載しても問題ないかも知れないですね。
少年ジャンプだとちょっとどうかなあ、という気もしますが…。
SKET DANCE/篠原健太
- どんなトラブルでも解決する「スケット団」の3人組が、
学園のトラブルを解決するアクションコメディ。センターカラー45P。
- センターカラーということで、和月先生を除くと実質No.1待遇。
期待されているんですね。確かに前作「レッサーパンダ・パペットショー」はかなり良かった記憶があります。
- プロット的には「ノルマンディーひみつ倶楽部」のような雰囲気を感じますね。
まあよくあるといえばよくあるパターン。
展開もかなり先が読めますし。
- まあそんなベタな展開ながらも、随所に細かいギャグを入れたり、アクションシーンを挟んだり、
といったメリハリをつけることで、全体としてまとまっていて、
安心して読める佳作になっていると思いました。
バクリアン/普津澤画乃新
- 不死身の機械兵器・ドールを操る組織エゴイスツと、
それに対抗するバクリアンの攻防を描く近未来SFアクション。
- 敵の組織のボスが主人公の父親……。ベタだ、ベタ過ぎる…。
- いやまあそれはいいんですが、主人公の能力バクリアンが、
「食べる」&「食べたモノの特質を得ることができる」という点で、
ONE PIECEのバクバクの実(ワポル)と丸かぶりなのが辛いなあ。
バクバクの実はこれに加えて食べたモノ同士の合成能力まであるので、
完全にサブセットになっちゃっているのが辛い。
せめてオリジナルな性質が1つでもあればなあ…。
- 特殊能力バトル物におけるオリジナリティ確保の難しさを感じました。
赤マル恒例袋とじ番外編!
- 恒例の袋とじ番外編ですが、レギュラーだったいちごがいなくなって、
ちょっとした淋しさを感じている自分がいる…。結局16〜17%で終わったのか…。
- ボーボボ鼻毛劇場その10
- 第2部スタートに置いていかれた食物系キャラの嘆き。
- 第2部スタートの扉絵にもいなかった田楽マン。気づかなかった!
- ハンペンの登場は何となく嬉しい。
- 鬼瓦マンなんていたっけ?いないよね?そういうギャグなんだよね?
- 正直キャラが多過ぎなので、1回も出てないキャラを出されても、
出ていない、という確信が持てない…
- ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 番外編 事務所の一日
- すっかり主夫状態のロージーの日常。
- 魔法律関係の仕事しているの、2時間弱だけ…。
後は主夫&ハリボテ製作とは…。
- 家庭教師ヒットマンREBORN! 番外編 イーピン的ランボ
- イーピンの日記より。喋れないけど、まともに書くことはできるんだ。
- イーピンの師匠は、ヒバリ似なんですね。
というよりも、師匠に似ているからヒバリ好きになったのか。
- 大人イーピンと大人ランボって、これまであんまり絡んでませんよね…。
この間2人でハルのボディーガードしていたけど、大人ランボって基本的に役に立たないし…。
- タカヤ ―冬の4コマ伝―
- うわー、なんかベタというか、感想の書きようのない4コマだなあ…。
- タカヤと渚しか出てこないわけですが、
ツン要素を強調するでもなく、デレ要素を強調するでもなく、
本編の裏側を補足するようなエピソードもなく、何なんだ…。
生きてた。/小山祐太
- 戦士が村に戻ってみると、自分は死んだことになっていて英雄扱いされていた…というコメディ。
- …確かに前半はコメディで進むんですが、実は本当に死んでて、
生きてると思い込んでいた主人公は幽霊だった、という衝撃の展開が。
そこから先は人情物に。
- 2本別々の漫画が入っているようなお得感もあるんですが、
個人的には20Pくらいでコメディオンリーで描いた方が面白かったような…。
トライ・ア・ゲイン/宮田大介
- 偉大なプロレスラーを父に持つチビの主人公が、自分に足りない物を求めて、高校の部活へ。
そこで出会ったのはボールを使った格闘技・ラグビーだった。
- 出てくるキャラがみんな基本的にいい人なので、読後感は良かったです。
- 女キャプテン、というのはかなり異色のキャラ。
勝気で信念を持っているんですが、時折涙を見せたりするところが、
女ならではの特徴付けなんでしょうか。ちょっと卑怯な感じも。
- 結局足りない物って身長だったのかよ、というオチは良かった。
- ちなみに、「みえるひと」の岩代俊明先生のアシスタントのようです。
格闘王子RIKIDO/松雪ヨウ
- ファーストインパクト以来宇宙人が入ってきて20年後の地球。
学園の中で格闘ランキング影の一位の男は、実は純粋な地球人ではなく…。
- 格闘王と、イジめられっ子のパソコン少年の交流。
舞台こそ宇宙人が混じってちょっと異色に見えてますが、
テーマ自体は非常にありがちですね。
- 主人公が宇宙人とのハーフ、という設定も、特に後のアクションシーンに活きてないし…。
普通に格闘だしなあ。作者が格闘物が好きだというのはよく伝わったんですが。
ISSUN/魔球通司郎
- チビだチビだと言われ続けた主人公が高校入学を転機にシークレットブーツを装着。
そんな時に一寸法師の子孫と出会い、鬼退治を手伝うハメに。
- チビが高校入学、っていう点だけですが「トライ・ア・ゲイン」と被ってますね。
こんなネタで被るとは…。
- デフォルメが激し過ぎて同一人物だと認識できないコマがいくつか…。
- あらためて読み返してみて、シークレットブーツネタ、必要だったのかなあ、という気も。
主人公がチビなままでも話を組み立てられそうな気もするんですが。
ちょっとシークレットブーツネタがあまりに非現実的過ぎて、
ずっと引いて読んでしまいました。
刀無/平方昌宏
- 「千人斬り」の人斬りが、抜いた刀は全て食べ物になってしまう呪いをかけられてしまった。
- 抜いた刀が食べ物になってしまう、というアイデアは面白い。
ただ、その面白さが十分に活かせていたというと、疑問ですけど。
- 「私利私欲のために刀を抜いた場合は」というエクスキューズは、
クライマックスで人のために抜くんだろうな、というのはまあバレバレなわけですが、
それまでの盛り上げ方がうまいので、結構良かったです。
- 干し昆布オチも笑いました。
ワンダー少年和ん田ーさん/田辺洋一郎
- 友人に裏切られ何も信じられなくなった少年が、和ん田ーさんによって心を開かされる。学園ギャグ。
- 主人公一人が最後までツッコミ(=読者視点)で、
総ボケ化していく様子がたまりません。
- 相田みつをの詩のような決めゴマが、繰り返される度に癖になってきました。
- まあでもギャグで40Pはちょっと多いかな、という気もしますけど。
ネコロマンサー/松本直也
- 召還師が活躍する世界で、「100%猫の召還」を選んだモカと、巨大ペルシャ猫のペルの活躍。
- 召還師の設定がかなり作りこんであるようで、世界観に説得力がありますね。
- ただ、「猫の召還」だけでどうやって戦うんだろう?という疑問は、
正直あまり解決しないまま、何となく勝っちゃった感じで、そこが不満でした。
もっと猫の特性を活かしたトリッキーなバトルを期待していたので…。
- 最後のペルの攻撃も、常にそばにいる猫に対して、召還の魔力を注ぎ込む、
という意味が読者がわかってないので、どうにもいまいちでした。
「武装錬金ピリオド」だけでお腹いっぱい、の赤マルでした。
袋とじは正直期待外れだったなあ…。
こうしてみるとデスノ4コマって結構レベル高かったんだなあ…。
(2006.01.18)
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