漫画の部屋
ジャンプの部屋・赤マルジャンプ2005 WINTER感想
ジャンプ本誌が合併号、ということで、2004年最後に出ました、赤マルジャンプ。
なんか、知ってる作家が少なかったです。
BLEACH 超特大アニメポスター&銀魂特大スゴロク
- でかっ。
- うわー、恋次が悪い顔してるなあ。まあ、最初は敵役として出てくるからしょうがないけどね。
- 銀魂スゴロクの方は、空知先生巻末コメント集&大西編集柱コメント集が、
何気にポイント高いかも。
Luck Stealer/かずはじめ
- 今回の「ゲスト」枠。巻頭カラー52ページ。
- 他人の「運」を盗んだり、「運」を与えたりすることができる能力者の話。
- 特異な能力を持っているが故に愛する人を失い、能力を封印し、
しかし弱き人々を救うために再び能力を解放する…。
というプロットだけ見ると、「MIND ASSASSIN」と同じですね。
やっぱりかず先生にはこういうSF系裏街道ヒーローみたいな話が合ってるんですかね。
- しかしかず先生の描く悪役ってリアルに悪い奴なんですよね。
大泥棒ポルタ/北嶋一喜
- 生意気で無愛想な天才系主人公、情報収集能力に長けた優男の相棒、
それにドジッ娘のヒロインを加えた、泥棒活劇。
- 少年漫画らしく読みやすい、適度にデフォルメの効いた絵柄ですね。
- 主人公達の造形がちょっと型にハマりすぎな気もしますが、
まあでもスタンダードで安心して読めますね。
- セキュリティを破る手段が、ちょっとした漫画読みにはバレバレなのがちょっと惜しいといえば惜しい。
もうちょい捻りがあれば。
- それにしてもヒロイン・サクライの無謀さは凄すぎる。
なぜあれで侵入しようと思うのか。「その度胸と責任感だけは認めよう」って、
いやいや根拠の無い度胸はただの無謀ですから。
ガランス/田畠裕基
- 海に落ちた隕石から生まれた新たな生命体・メテリアンの脅威にさらされながら生きる未来で、
そのメテリアンを海へ返すために戦う「縫師」を受け継いだ主人公。
- 最初に触れ合った人の心を反映して変わる「メテリアン」という設定と
「縫師」という設定、どちらもそれ一本で読み切りにできそうな凝った設定を、
2つも詰め込んである構成力は大したもんだと思いました。
「縫師」の方がちょっともったいない感じもしましたが。
- 絵はまだまだ精進要ですね。特にアクションシーンは止め絵に効果線つけただけにしか見えない…。
- しかし連載を意識した本誌の読み切りじゃないんだから、
あの「メテリアン四天王」みたいな描写はいらないんじゃないかと思った。
なんつーか、漫画の読み過ぎ。
生徒兵器上本/吉原薫比古
- 作者の名前はすっかり忘れていましたが、「KESHIPINの人」というニックネームで深く心に刻まれていました。
「KESHIPIN弾」の吉原薫比古先生のギャグ読み切り。
- 相変わらず絵はアレですけど、勘違いしたヒーローがひたすら暴走する、
という基本プロットは同じ。
- ツッコミがなかなかよかったです。「主人公の出すオーラじゃないよ!君ヤバいよ!」とか。
赤マル恒例!!袋とじ番外編3DマンガSpecial
- 恒例の袋とじ番外編ですが、今回は3・4合併号の「ボーボボ」に付属の3Dメガネを使った、
3Dマンガとなってます。
まさかあの3Dメガネをまた使う機会が来るとは。取っておいて良かった。
でも、DEATH NOTEとREBORN!ははっきり言って3Dの意味がないような…。
- DEATH NOTEにラクガキ4コマ
- 最近本編に出演の機会のないリュークたんがたっぷり出ていて満足。
- 「情けない部屋でエロ本見るくらいじゃ芸とは認められん」
いや、局長、何言ってるんですか?
- 「清楚高田のモノマネ」って…。
- しかし3Dの意味がほとんどなかったなあ…。
- 家庭教師ヒットマンREBORN! 番外編
- 獄寺 vs. ビアンキの幼少時代。
- ショタ好きにはたまらないんじゃないでしょうか?>少年獄寺
- これも3Dの意味がほとんどなかったなあ…。
- いちご12〜13%
- 真中の妄想スペシャル。
- うん、これはちょっとだけ飛び出ている意味があったかな。
- でもなあ、肝心の部分がなあ…(何を言っているんだ俺は)。
- アイシールド21 泥門デビルバッツエース争奪戦
- これは「3D」という企画を聞いてから話を考えたっぽいですね。
- 3Dを活かしている、という意味ではさすがでしたが、
話としてはまあ特に面白くもなく。進がオチなのは良かったですが。
- それにしても目がチカチカするなあ。絶対目が悪くなるって、これ。
もうこれっきりにして欲しい…。
ナツキン/本名健二
- 高校バスケットで頂点を目指すガードの話。
- 中学で出会った運命のフォワード。しかし高校生になった彼はグレていた…。
- とにかく主人公のガードがひたすら高飛車に自信たっぷりに押しまくるわけですが、
その凄さが十分に伝わっているかというと、ちょっと微妙なところ。
まあ、でもなんとなくハッタリで凄そうなことは伝わっているからいいのかな。
バスケに詳しい人が見たらどう思うのかはわかりませんが。
- 続きも見てみたいかも、と思わせる作品ではありました。
レッサーパンダ・パペットショー/篠原健太
- 急死してしまった親友の魂は、右手につけた人形に乗り移っていた…。
- 展開はかなりベタでしたが、いわゆる「叙述トリック」にやられました。
これはかなり本気で驚いた。意表をつかれたという意味ではNo.1。
- 関西弁ってのも、この「叙述トリック」を成立させるのに効果的な道具立てになってますね。
トトの剣/大久保彰
- 神秘の石「稀石」の力が支配する世界で、世界最強の剣を生み出してしまった名工の孫が、
奪われた「呪いの剣」を取り戻すために戦う。
- 世界観自体はまあよくある設定で、解説役で出てくるヒロインにもそれほど魅力は感じませんでしたが、
名工の鍛えた「最後の一振り」の正体はなかなか良い着想だと思いました。
WONDER HEAD/新井友規
- 中学サッカーの得点王は、女にフラれてグレてしまった。
不良の王となった主人公が再びサッカーに燃えることになったきっかけとは?
- 赤マルSPRINGに「HURL KING」を掲載した新井友規先生の作品。
感想を読み返してみると、「SLAM DUNK」にそっくり、ということでしたが、
今作も主人公のパワーの源が「女にモテたい」という点は継承してますね。
- 展開自体はかなりベタベタでしたが、「ふりがなおかしいって」のセリフに象徴される、
途中から明らかに目的が変わってるだろう、的な強引な展開が面白かったです。
メガネのペクトル/大江慎一郎
- メガネの力で相手を改心させる、コメディ。
- 「テンテンくん」のような、特殊能力系コメディなんですが、
どうも設定が突き抜けていないというか、
中途半端にシリアスなところが、コメディの足を引っ張ってるように感じました。
もうちょっとギャグに徹すればいいのにな。
- 絵柄も、通常時とアクション時・デフォルメ時でちょっと違い過ぎ。
紅熛―クレナイノヒョウ―/及川友高
- 万物に宿る「魂」を操ることが出来る「鬼」を主人公に据えた話。
- 中盤の戦いで、狂言回しのはずの華らが全く役に立ってないのが痛い。
もうちょっと活かしようがあっただろうに。
- なぜ燕一族の技を破れたのか、の理屈がさっぱりわかりませんでした。
「紅だから」じゃ理由にならないよね…。
- 華らをもうちょっと活かしていればなあ。
今のままじゃ別に女である必要ないし…。
流れ星ポロン/佐藤真由
- 「運命の波」を操る力を持つ、さすらいのガンマン・ポロンの旅。
- 運命を操る、という設定と、撃つとカードが出てくるという設定は面白いと思うのですが、
それをいまいち活かしきれていないように感じました。
- 例によって連載1回目みたいな幕切れなんですが、
連載を狙うんならもう一工夫必要でしょうね。
- 絵は見やすい絵柄ですね。
カミさまの手/高橋英寿
- 「右手に触れると願い事が叶う」という奇跡の手を持った中学生の話。
- これだけファンタジーだらけの作品の中にあると、
こういう一見ファンタジーの体裁を取った、実は普通の作品ってのは、
かえって新鮮ですね。
- 最後まで奇跡とかに頼らずに押し通したところが好印象でした。
CRUSH/松本裕介
- かつて名声を極めた棒術道場の跡継ぎは、口だけの腰抜け野郎だった…。
- 絵柄は好みが分かれそう。
- 「果し合い」のレベルがはっきり言ってわかりづらかったです。
生死を賭けたレベルなのか、単なる試合のレベルなのか。
ライバルの言動からはどう見ても前者のように見えるのですが、
だとするとそれをあっさり受ける主人公があまりにも無謀すぎて、
どうにも納得できない…。ライバルと主人公の初期レベルを離し過ぎたのが敗因ですかね?
バスチル/木村泰幸
- バスケに命を賭ける主人公が、バスケドラマに出演することになり、
裏では汚いことをやっているアイドルをぶちのめす。
- うーん、主人公の髪型とか、色々キャラ付けしようとしている意図は感じるんですが、
どうにも類型的で弱いなあ。
- バスケシーンの凄さもよくわからないし。結局主人公は何が優れていたんでしょうか。
- 絵柄はかなり洗練されているので、次回作ではストーリーの方をもう少し捻って欲しいですね。
やっぱり全作レビューは疲れます…。
(2004.12.29)
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